――――これは聖なる焔と出会ってからの話。
TOA編 起承転結
【Part02:原作序盤、タタル渓谷付近で発見される】
相変わらず傭兵というか何でも屋というか気の向くまま、目につくまま思うように仕事していた千代子だったが、ある日急にぶっ倒れるところからスタート。
久方ぶりの突発性体調不良(軽度だが目眩によりふらつくのでまともに動けない)によりタタル渓谷あたりで蹲って呻いているところを、超振動により飛ばされてきたばかりのルークに発見され「おい、何してんだよこんなところ、で…………死んで、るのか?(※生きてる)」とやや混乱しながら声をかけられる。その途端、タイミングを合わせたかのように魔物が現れるもこれをルークやティアたちが倒したため、窮地を救われた形。間もなく体調が無事に回復したこともあり、千代子はルークに恩義を感じる。
このような経緯からルークらに「恩返しがしたいので!」と言い放ち、半ば押しかける形でPT入り(初期称号:謎の行き倒れ)。最初は2人ともから「何言ってんだこいつ?(意訳)」と思われていたが、野営でも美味い飯にありつけるわ、ゆるふわともだちムーヴで絆してくるわ、それとなく周囲と・PT内で波風立てないよう立ち回るわ、(個人の)所持金を惜しみなく使ってサポートしてくれるわ(※これに関してはティアに「……無駄遣いはやめた方がいいわ」と言われたし、背後でミラもオリジナルイオンも首肯していた)、戦闘が著しく楽になるわで次第に文句がなくなっていった。むしろほわほわの快適。一度ともだち認定するとあらゆる計算がガバガバになるのやめなさい、とミラやイオンに揃って叱られた。でも多分またやると思う。
この間、ミラとオリジナルイオンは裡側で「(※体調不良時)また千代子がピンチ!?」と焦ったり、「(自分が美味しいものを食べていたいとかの)欲望に忠実……」「まーた人を誑かしてるよこいつ……」「ともだち大好きだものね……」と生暖かい目で見ていたりしていた。
このときティアが教団関係者になった時期と千代子がいた時期は重なっていないため、導師イオンと接点があることはまだ知られていない。ルークも屋敷の中のことくらいしか知らないので世界情勢や他国の人間関係とかをまだちゃんとわかってない。
おそらくレプリカイオン、ジェイド・カーティスと初邂逅するエンゲーブあたりで千代子に対する反応が変わってくる。レプリカイオンは「あれは、行方不明とされていたオリジナルの姉君……(※教団内で見かけたことが数度ある)」と思ってるし、ジェイドも「数年前姿をくらましたとの噂を聞いていましたが、いやはやこんなところでお目にかかるとは」と内心思ってる。
現在導師イオンの座についている第7のレプリカと千代子はほぼ面識がないため、出会った当初は双方「ど、どうしよう……」と“これから家族になる予定の赤の他人”みたいな動揺の仕方だった。一方でジェイドとはほぼ会話をしないままエンゲーブからチーグルの森へ向かうことになる。
ちなみにリンゴの1件は原作と違って食いしん坊(当社比)の千代子が居たため、村に着いた途端「お腹すいたのでリンゴ買います! おにーさん、その美味しそうなリンゴ1個くーださい!」ってルークの目の前で購入の様子を見せたためお流れ。
「ルークもやってみる?」
「はあ?」
「お買い物体験も面白いかもしれないからお誘い! あとわたしもっとリンゴ食べたい」
「お前よく食うな……」
「ね、お願い! お金はわたしが出すからリンゴ、そこのおにいさんが売ってるすっごーく美味しいの買って、買ってー!」
「なんで俺が、」
「ルークと一緒にリンゴ美味しく食べたいから! 一緒に食べると、もっと美味しくなるんだよ!」
「だー! うるせえな!」
「!」
「……仕方ねえから買ってやる」
「やったー! ティアー! ティアも一緒にりんごさん食べよ!」
「ありがとう、頂くわ(りんごさん呼び……)」
もはや放課後の買い食いの様子でしかない。ルークが折れたのは自分もお腹すいててリンゴ食べたかったからという理由もある。この後3人でおいしいリンゴめっちゃもぐもぐした。
チーグルの森へはいろいろあって結局行くことになる。
ライガクイーンの件は、話の途中相手側からアリエッタのことを聞かれ「あの子の育ての親……つまりわたしらママ友みたいなもんですね!(⇒千代子は教団でアリエッタのお世話していたから)」という方向に話が進んだために生存フラグへ。
焼けた森はチーグルに草木の種や苗を集めさせて元の住処を千代子が錬丹術でやや復活させた。現場を目撃した皆には「音素とか元素を操作するの得意なんだ」で通した。そんな急に全快は無理だが、焼畑じみた養分の残り方をしていたのでそれなりに生い茂ったものと思われる。
(本来ならば戦闘していたはずの時間が森の再生に使われたこともあってか)ライガクイーンの子らは無事孵り、礼にとライガの子どもを1匹クイーンに託された。ミュウもチーグル族から代表でルークに託された(クイーンの攻撃から守ったのがきっかけ。原作通り)。なんか託児所みたいになりつつある。がうがうみゅうみゅう言ってる。
「おれもそっち(ライガ)がいい」「みゅ?!」「えー、ミュウもかわいくていいこなのに……じゃあ一緒にお世話しようよ」「ぁぐ、がぅ」「いて!」「あらら、赤ちゃんだからか甘噛みしちゃったねえ、大丈夫?」「ご主人様、大丈夫ですの?」「うるせ! ……思ったよりは痛くねえけど」「びっくりしちゃったねえ」「(……かわいい……)」
ティアはほのぼのしてる。
千代子「火で森燃やして住処無くしたのはチーグル側の過失だから本来なら(食物連鎖的な意味で)食われても仕方ないけど、食われたくない気持ちもわかるし人間側にこれ以上とばっちりで迷惑かけてほしくないし面倒見てた子の親御さんガッツリ関係者だったから森ちょっと直しとくよ! ……はい、ある程度直ったよ!」
ジェイド「はいストップでーす♡(捕縛、タルタロスへ)」
一行「うわぁぁあ!」
つまるところ、森から出た直後タルタロスで事情聴取である。ここで千代子が導師イオンの姉貴分(※血は繋がっていない)であることや、傭兵として各地を回っていたことが明らかに。「(今は)一般人です」と主張し続けていたそのとき、襲撃が起きる。タルタロスを奪還すべくルークを守りながら進む(対人戦が目の前で起きルークが怯えているのをわかっているため)。
アリエッタとここで最初の再会をするも、(教団に戻るつもりはなく)一緒には行けないのですごく悲しそうな顔される。これはアリエッタにとって人間のお母さんやお姉ちゃんみたいな存在のため。
さて、親書を届けるにもアニスとはぐれてしまったからには合流しないと話が進まない。このため、セントビナーをフーブラス川経由で抜け、カイツール港へ向かうルート。このフーブラス川でもアリエッタと出会う。アリエッタのお母さん(ライガクイーン)が助かったことは良かったけれど、ずっと会えなかった『お姉ちゃん』を取らないでと泣き叫ぶような声。その勢いのまま戦闘になりかけるも、瘴気が吹き出したので結果的に回避した。置いていくのは心苦しすぎてできなかったため、アリエッタを千代子が抱えて移動することで妥協してもらった。
途中目を覚ましたアリエッタ。
「ずっとさびしくて、会いたかった、です」
「わたしも会いたかったよ」
「でもチヨコ、ずっと会いに来てくれなかった……」
「ごめんね」
「アリエッタ、もう行かないと」
「え、ま、待って」
魔物たちと去ってしまう。方角は、カイツール。
港に着くと整備士が攫われたことが判明、指定されたコーラル城へ。ややUターンの道のり。
謎解きしながら城内部を進む。謎の機械が設置してあることに不気味さを覚えながら屋上へ向かい、1度目はルークと一緒に攫われる(アリエッタを身内だと思っているので、うまく対応しきれなかった)。その間ルークはあの謎の機械で眠らされたまま調べられている。千代子は捕縛された状態でアリエッタと話していて、場にはシンクもいてほとんど修羅場。ディストはディストで「チヨコとか言いましたか、貴方どういう身体の作りしてるんです?!!!!」と騒いでいる。何事?
《解説》
・千代子
⇒葛藤と後悔はあれど何も言わず置いていった側。申し訳なく思ってはいる。
・アリエッタ
⇒理由も聞けず置いてかれて悲しかった。
(寂しい)(拗ねてる)
・シンク
⇒ある日突然、気を許せそうだった女が自分に無言で消えた気持ちわかる?????(激怒)(拗ねてる)
ティアたちが助けに来てくれて、縄を解いてもらう。ディスクが機械に2枚残されていて、どうやらルークの固定振動数と……千代子の、らしい。分析してみないことには分からないが、今はそれよりも整備士さんたちレスキューが先決。アリエッタ戦では相手が身内なために辛勝。戦闘後ジェイドやティアに甘さを指摘される。身内が敵に回ることへの心の準備ができていない、と。
整備士を無事助け出した後はついにカイツール港からキャツベルトに乗船、ルークと船の中を探索したり。乗船中、ジェイドから操舵室で話しかけられたので1度ルークと離れる。彼女らが話し込んでいる間にルークはヴァンに催眠を受けたが、離れていたため誰も知らない(ルーク本人も覚えていない)。ルークの様子がなんだかウキウキしているので千代子も「師匠に会えたのがそんなに嬉しかったんだなあ、かわいいね」と思うだけ。ケセドニアの街中を見て回るときもルークが元気そうでただうれしかった。ただ、ヴァンにアリエッタが連れていかれるときは心配で心配でならなかったし、シンクのことも心配でしょんぼりしていた。あんまり顔に出ていたのでルークにも「大丈夫かよ?」って言われる。音円盤と解析結果を受け取りキャツベルトに再度乗る予定だったところ、シンクがそれらを狙って襲撃。急いで乗船するも、そう時間が立たぬうちにディストの襲撃に遭う。襲撃多すぎ。
キャツベルトがバチカル港に到着、そのまま街へ、城へと進むことに。ただし千代子は使節団に付いてきたわけでもなく、各陣営の名のある何某でもないただの一般人(※傭兵業なんてものをしているが……)ため、城の前で待つことにした。ルークらが帰ってきてファブレ家に向かったときに合流、邸内で呼び止められたのでルークの母君シュザンヌのもとへ。そこで「自らが合流してからのルークの様子など」をともだち目線で話したためかシュザンヌから「ルークをよろしく」と言われ、とってもうれしくなる。
千代子の知らないところで(同席していなかったのだから当たり前だが)話が進み、ルークは親善大使としてアクゼリュスへ向かうこととなった。「親善大使としての働きをして、おれは英雄になるんだ!」「そうなんだ!(……えいゆう?)」嬉しそうな様子のルーク本人から聞いたので、千代子にこにこ。でも内心「なんで王族をそんなヤバそうなところに?」「預言の途中が明らかになっていないのに繁栄や英雄といった言葉に踊らされてないか?」と死ぬほど心配。ルークと「親善大使って具体的に何するのかなあ」「わかんねえ、でもたくさんの人の為になることじゃねえの」とか話しているが、本当のところ(双方ともに)世界がどうなろうと知ったこっちゃない。千代子としてはともだちが辛い目に遭うかもしれないなら全力で回避したい(けど、ルークがアクゼリュスに行くのはもう決まってしまった)。
そんな折、導師イオンが攫われたとの知らせが。
「ルークが行くならどこへでも、わたしも付いてくよ!」「好きにしろ」「好きにするー! また戦闘は任せてね」「……おう」「ところでこちらのすてきなお嬢さんは?」「は?」
廃工場でナタリアとはじめまして。最初からフレンドリーふわふわ全開なため、PT内の緩衝材兼大食いふわふわシェフとして機能している。残念ながら工場跡地ではイオン奪還とはいかなかったため、そのまま陸路で東へ進み砂漠に向かう。オアシスにたどり着いたとき、ルークが頭痛を訴え心配になるも、「ザオ遺跡にイオンが」と言うので一行とともに遺跡へ。奥でラルゴ・シンクと戦闘。シンクが元気そうにしていることは嬉しかったが、和平交渉への妨害工作や今のギスギスしてしまっている関係もあり複雑。逃げてしまいラルゴを抑える方を優先した。戦闘後ルークの異変やガイのカースロットの件など色々あったがケセドニア経由でカイツール港に向かい、その先のデオ峠へ。
ルークの問題発言もありPT内最大のギスギス。流石に千代子も双方の言い分が分かるせいもあって1人ではフォローしきれないのでちょっとぺしょぺしょ。そのストレスを抱えた状態のままリグレットが登場したため、タイミング悪く戦闘が荒くなる。勝った(勝った)。
「ごめんなさい……」「(こわい)」「(こわいな……)」「こわいですねえ」「大佐ァ!?」「おっしゃる通りなので……ほんとにごめんなさい」「早く進みましょう、親善大使殿もそれを望んでらっしゃるわけですし」「……」胃がキリキリ。ルークとPTメンバーの溝を実感しつつ、ルークに味方がいないのが1番良くないと思ってそばに居る。
アクゼリュスに着くとすごい有様だった。あちこちに人が倒れていて、医療なんかとっくに崩壊している。千代子はルークと一緒に居つつ、怪我人の看護などサポートをしながら情報収集。やんわりとルークを巻き込んで、包帯や治癒術の手伝いをしてもらっているところ、坑道へヴァンらが向かったことを知る。ティアは第7譜石案件とやらで外れるが、千代子はルークと一行とともに向かう。英雄の件や親善大使についての詳細は結局千代子にはわかっていないが、ヴァンが嫌な形で関わっていそうなことやルークが騙されていそうな予感がすることは実はキャツベルトの操舵室の中でジェイドに相談していた。
けれど現場でPTメンバーしか居ないという極小数での行動は危険であり必然であり、なるべくしてなった。人手不足すぎて、やばい事態が起こってももう手がつけられないこと必至。
ティアは呼び出しでいないし、ナタリアとガイとアニスは怪我人の救助で離れ、ルークといるのはジェイドと導師イオンと千代子。しかしここでジェイドが上の様子を見に行ってしまい、残り3人となる。
更に奥に進むと、ヴァンがいた。
「ようやく来たか」
「師匠!」
「ッ、ヴァン謡将……」
「おや、チヨコ殿もいらしたとは」
「、先遣隊はどちらに?」
「別の場所に待機しておりますよ……導師イオン、この扉を開けていただけますか」
「───────おかしいです、こんな人が倒れているのにどうして貴方だけここにいるのか。救助だって出来たでしょうに……何を考えてらっしゃるのか、わたしには分かりかねます」
「……」
「それにこの封咒も。先日のザオ遺跡と同じ───────」
「あーもう! チヨコは黙ってろよ!」
「!!! ……わ、かったよ」
「なあ師匠、必要なことなんだろ?」
「ああ。……このアクゼリュスを再生するために必要なのです」
「頼むよイオン、師匠の言う通りにしていれば大丈夫だからさ」
絶望と残酷が開け放たれていく気配。
このとき千代子はルークの「師匠好き」がここまでだったとはと思い知らされたし、ヴァンへの疑いは晴れないどころか深まっていく。この状況で導師イオンを見捨てることも出来ず、うまいこと立ち回れないままパッセージリングのある広い空間へと足を運ぶこととなった。
そして、どうしようもないまま、アクゼリュスは崩落。
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